ラディカルフェミニズム radical feminism
性の政治学
私的領域である家の不可侵性という論理は家長の暴力的な支配の肯定
公/私を改めて政治の上にのせる
文学畑のラディカル・フェミニストの中には、弱者や女性がこれまで政治的自己主張のため用いてきた「権利」や「正義」といった概念自体が、男性中心主義的な市民社会の産物であり、その言語を使うこと自体が男性の論理に 搦め取られてしまうことであると見なし、「権利」「正義」「平等」「自由」などの法的言語を使って「差異の政治」を展開することを拒絶する者も少なくない。
そのため「権利」や「正義」などの基本概念を、市民社会の現実に合わせて厳密に定式化することによって、“〝 正義”〟 を実質化させていこうとする「リベラリズム」の哲学と、ラディカル・フェミニズムの間では議論のレベルが嚙み合わず、お互いに違う世界の住民であるかのように接点がないことが多い。